みなさん、こんにちは。
Naokuroです。
いよいよ「ゼンディカーの夜明け」の発売日が近づき、今週末からプレリリースイベントが始まります。
みなさんはプレリリースイベントに参加する予定ですか?
私はもちろん参加します。
プレリリースは、MTG(マジックザギャザリング)を始めたばかり・これから始めたい初心者の方にも参加しやすいイベントです。
デッキなどの用意も不要で、気軽に参加できちゃいます。
興味のある方は、近くのカードショップに問い合わせしてみましょう。
プレリリースが初めてという方は、こちらの記事も参考にしてみてください。
また、COVID-19のこともあり、テーブルトップでの対戦はチョット・・・という方は、MTGArena(MTGA)のシールドやドラフトイベントもおすすめです。
自宅のPC(Windows/Mac)で気軽にプレイ可能!
特に、プレミア・ドラフトは新しいカード達との出会いを楽しみつつ、カード資産を集めることが可能です。
・・・前置きが長くなってしまいました。
「ゼンディカーの夜明け」が9/25に発売されますが、それに伴い、スタンダードにてローテーションが実施されます。構築フォーマットの動向も気になりますが、個人的にはプレリリース含めてリミテッドフォーマットも盛り上げていきたいと思っています。
そこで、今回は「ゼンディカーの夜明け」のリミテッド環境を分析しましたので紹介します。
一つでも、みなさんの役に立つ情報を伝えられれば幸いです。
それでは分析結果を順番に紹介します。
一部、分析中の箇所に関しては順次更新していきます。
まずは本セットの基本情報をおさらいしよう
製品情報・商品ラインアップ
「ゼンディカーの夜明け」では、新しくセット・ブースターというパック・BOXが商品ラインアップに追加されました。また、ボックストッパーとして「エクスペディション」という強力な再録土地カードが新デザインで収録されます。
詳細な情報をおさらいしたい方はコチラの記事を参照ください。
収録カードは全280種類(拡張アートやショーケースを除く)
ゼンディカーの夜明けには、全280種類のカードが収録されています。
内訳は以下の通りです。
リミテッドでは、これら280種類(基本土地15枚含む)のカードでデッキを組んで対戦します。
ゼンディカーの夜明けに収録されているメカニズム
ゼンディカーの夜明けには、以下4つのメカニズムが収録されています。
- モードを持つ両面カード
- パーティー
- 上陸
- キッカー
順番にポイントをおさらいしていきましょう。
なお詳細なルールに関しては、リリースノートを参照してください。
モードを持つ両面カード(New)
「モードを持つ両面カード」は、ゼンディカーの夜明けで新しく登場したメカニズム。
カードは「表面(第1面)」と「裏面(第2面)」で構成され、本セットの収録カードは裏面が必ず土地、表面は何れかのカードタイプとなっています。
場面に応じて、どちらをプレイするか選択できる柔軟性が高いカードです。
「モードを持つ両面カード」は、裏面が土地のため土地事故(マナスク、色事故)の発生確率を軽減し、デッキの回りを安定化する働きがメリットとなるでしょう。
カード左上のアイコンで区別することが可能
- 第1面:上向きの三角アイコンが1つ「▲」
- 第2面:上向きと下向きの三角アイコンが2つ「▲▼」
ルール上の重要なポイントとして、点数で見たマナコストなどカードの特性についてどちらの面を参照するのか?という疑問があるでしょう。
こちらに関しては、スタックや戦場にある場合とそれ以外の場合で異なります。
スタックや戦場にある場合は表でプレイした面の特性を参照し、スタックや戦場以外の場合は第1面の特性を参照します。
このルールを踏まえ、ライブラリーから第1面の特性でサーチ後、手札から土地としてプレイすることも可能なことを覚えておくとよいでしょう。
モードを持つ両面カードの収録枚数
「モードを持つ両面カード」は、全部で36枚収録されています。
内訳は以下の表の通り。
- 各色にアンコモン4枚、レア1枚、神話レア1枚が収録
- 各色の両面カードは表面が土地以外で、裏面が土地となっている
- 土地はレア6枚が収録
- 土地の両面カードは表裏ともに土地
表:土地以外、裏:土地パターン
表面がクリーチャー、ソーサリー、インスタントの何れかで構成され、裏面が土地のカードです。
白・青・黒・赤・緑の各色に6枚ずつ収録されています。
レア以下の裏面土地は全てタップインで、神話レアのみ「3点のライフを支払う」ことでアンタップイン可能となっています。
表:土地、裏:土地パターン
表と裏面が土地で、それぞれ異なる色の土地となっているカードです。
プレイする際にどちらかの土地を選択し、以後はその土地の色マナのみを出すことが可能です。
常時2色どちらかの色マナを出せないものの、両面デュアルランドなどと呼ばれていますよね。
カードのレアリティが「レア」のため、リミテッドでは採用できる可能性が低いです。
パーティー(New)
「パーティー」は、ゼンディカーの夜明けで新しく登場したメカニズム
パーティーを構成するクリーチャータイプが場に存在することで、様々な恩恵・シナジーをもたらします。
パーティーは以下のクリーチャータイプで構成され、最小0体〜最大4体のパーティーとなります。なお、同じクリーチャータイプのクリーチャーが複数存在したとしても、1体までのカウントとなるため注意。
- ウィザード
- クレリック
- 戦士
- ならず者
4種類のクリーチャーが場に4体存在することで、「あなたのパーティーが全員そろっている」という特殊な条件を満たすことも可能。
パーティー構成の優良カード
緑とアーティファクトには、「ウィザード」「クレリック」「戦士」「ならず者」の何れにもなれる優良カードが存在します。
特に《石造りの荷役獣》は、アーティファクト&コモン&2マナのため、どのデッキでも採用可能でしょう。
ちなみに、これらのカード1枚でパーティーをそろえることは不可能です。あくまでも1体分のみとなるため、注意してください。
パーティーメカニズムのルール詳細(リリースノート)
- 「あなたのパーティーを構成しているクリーチャーの総数」を決定するには、以下の4つの項目をチェックする。あなたは「ウィザード」をコントロールしているか、あなたは「クレリック」をコントロールしているか、あなたは「戦士」をコントロールしているか、あなたは「ならず者」をコントロールしているか。これらのチェック項目のうち答えが「はい」であったものの総数が求める値になる。ただし、あなたがコントロールしている1体のクリーチャーは、それらのチェック項目のうち1つのみでしか考慮できない。
- 1体のクリーチャーがパーティーのクリーチャー・タイプを2つ以上持っていて、そのクリーチャーの扱いによってパーティーを構成するクリーチャーの総数が変わるなら、それらの総数のうち最大のものを採用する。たとえば、あなたがクレリック1体とクレリック・ウィザード1体をコントロールしているなら、あなたのパーティーを構成しているクリーチャーの総数は2体である。先にクレリック・ウィザードをクレリックとして扱うことで、総数を1体とみなすようなことはできない。
- あなたのパーティーを構成しているクリーチャーの総数を参照する能力は0以上4以下の数値を得る。そのような能力はあなたのパーティーを構成しているクリーチャーがどれなのかを問うことはなく、あなたが特定のクリーチャーをあなたのパーティーを構成するものとして指定することもない。何体かのクリーチャーを数えないことにして、求める総数を減らすということはできない。
- 一部のカードは、「あなたのパーティーが全員そろっている」かどうかを参照する。この条件は、あなたのパーティーを構成しているクリーチャーの総数が4体である場合に成立する。
- 一部のカードは、あなたのパーティーを構成しているクリーチャーの総数に基づいてコストが少なくなる。呪文の総コストを決定するには、あなたが支払うマナ・コストか代替コストにコストの増加を加え、その後コストの減少を適用する。呪文の点数で見たマナ・コストはそれのマナ・コストのみによって決まり、その呪文を唱えるための総コストがどれだけであったのかには関係しない。
- あなたのパーティーを構成しているクリーチャーの総数に基づいて呪文のコストが少なくなる場合、あなたがその呪文を唱え始めてからあなたがそのコストを支払うまでの間には、どのプレイヤーもその値の変更を試みることはできない。
- クリーチャーの能力があなたのパーティーを構成しているクリーチャーの総数を参照する場合、その値は能力を解決する時点で決定する。能力を解決する時点でそのクリーチャーが戦場にある場合、適切ならそれ自身も数に入れる。
上陸(再録)
「上陸」は再録メカニズムとなるため、既に知っている方も多いでしょう。
上陸は、土地を場に出すだけで何かしらの恩恵を受けられるメカニズムです。
上陸メカニズムのルール詳細(リリースノート)
- 上陸の能力は、どんな理由であれ、土地が1つあなたのコントロール下で戦場に出るたびに誘発する。あなたが土地をプレイしたときに加え、呪文や能力が土地をあなたのコントロール下で戦場に出したときにも誘発する。
- 上陸の能力は、すでに戦場にあるパーマネントが土地になっても誘発しない。
- 土地が1つあなたのコントロール下で戦場に出るたびに、あなたがコントロールしているパーマネントが持つ上陸の能力がそれぞれ誘発する。あなたはそれらを望む順番でスタックに置くことができる。スタックに最後に置いた能力が、最初に解決されることになる。
キッカー(再録)
「キッカー」も再録メカニズムのため、上陸同様に知っている方が多いことでしょう。
キッカーは、通常のマナコストに加えて「キッカーコスト」を支払うことで、追加効果を発動することが可能なメカニズムです。キッカーは、選択可能な追加コストを表しているため、呪文を唱える際にそれを支払うかを選択します。
使用できるマナコストに応じて序盤〜終盤まで役立つカードです。
キッカーメカニズムのルール詳細(リリースノート)
- キッカー・コストを2回以上支払うことはできない。
- キッカー能力を持つパーマネントを唱えずに戦場に出すなら、それをキッカーすることはできない。
- キッカーされた呪文をコピーするなら、そのコピーもキッカーされている。カードかトークンがすでに戦場にあるパーマネントのコピーとして戦場に出る場合は、コピー元がキッカーされていたとしても、コピー先のパーマネントはキッカーされていない。
- 呪文の総コストを決定するには、それのマナ・コスト(または、代わりに他のカードの効果によって代替コストを支払うなら、そのコスト)に、何らかのコストの増加(たとえば、キッカー)があればそれを加え、その後コストの減少を適用する。呪文の点数で見たマナ・コストはそれのマナ・コストのみによって決まり、その呪文を唱えるための総コストがどれだけであったのかには関係しない。
- キッカーされた呪文には異なる対象や追加の対象を要求するものがある。インスタントやソーサリーである呪文は、キッカー時の対象を適切に選べない場合、キッカーできない。パーマネント呪文は、その呪文が解決された後でそのパーマネントの戦場に出たときに誘発する能力の対象を選ぶことができないとしても、キッカーできる。
- キッカーされた呪文を唱えたときの誘発能力は、それを誘発させた呪文よりも先に解決されるが、それはその呪文の対象を選び終えた後である。それは、その呪文が打ち消されたとしても解決される。
- 「キッカー能力」を参照する能力は、キッカー・コスト(または、他のセットに含まれる一部のカードでは多重キッカー・コスト)を持つカードを参照する。単にキッカーに関して言及する能力ではない。
どんなカードがあるのかカードリストを確認しよう
先程紹介したメカニズムも踏まえ、ゼンディカーの夜明けに収録されているカードを確認してみましょう。あらかじめどのようなカードがあるのか、気になるカードに目星を付けておくと良いでしょう。
また、別記事で「ゼンディカーの夜明け」のカードリストおよび個人的なレビュー結果をまとめていますので、参考に読んでみてください。
白のカードリスト&レビュー
青のカードリスト&レビュー
黒のカードリスト&レビュー
赤のカードリスト&レビュー
緑のカードリスト&レビュー
多色のカードリスト&レビュー
アーティファクトのカードリスト&レビュー
土地のカードリスト&レビュー
除去カードを把握しよう
ゼンディカーの夜明けの除去カードは、私の方で分類した限り下表の内訳となります。
なお、青はバウンスや一時的なアンタップしないカードも除去としてカウントしています。
元来の色の特徴を含め、赤や黒、白の順に除去カードが多く収録されていて、青は枚数があるものの疑似除去のみ、緑は枚数自体が少ない。
今の所、全体を通してみると、黒>赤>白>青>緑の順に強い印象。
クリーチャーのタフネス毎の割合
除去カードを分析する前に、クリーチャー全149種類のタフネスの割合を見てみましょう。
今回の結果は以下の通りとなります。
結果を踏まえると、2点の火力呪文で全体の50.4%、3点の火力呪文で全体の72.5%のクリーチャーを焼くことが可能です。
- タフネス1:21.5%
- タフネス2:28.9%(タフネス2以下:50.4%)
- タフネス3:22.1%(タフネス3以下:72.5%)
- タフネス4:12.1%(タフネス4以下:84.6%)
白の除去カード
白の除去カード一覧
白のおすすめ除去カード
《忘却への旅》
- 土地でないパーマネントと広い範囲を指定できる確定の追放除去
- パーティーを参照し、コスト軽減が可能(3マナ位で唱えられそう)
《ナヒリの束縛》
- ダブルシンボルの3マナと色事故は怖いが、クリーチャーやプレインズウォーカーを封じることが可能な疑似除去
- 攻撃やブロックだけではなく、起動型能力も封じることが可能
- その他誘発型能力は封じることができないため間違えないように
青の除去カード
青の除去カード一覧
青のおすすめ除去カード
《凪魔道士の威圧》
- トリプルシンボルとマナコストの条件が厳しいものの、相手の墓地枚数により無色3マナのサポートを受けることが可能
- コントロールマジックのため、相手の脅威を取り除きつつ、自分の盤面を強化可能
《狡猾な泉魔道士》
- キッカーコストを合わせると6マナと重たいものの、3/2クリーチャーを盤面に出しつつ、相手クリーチャーをバウンスすることが可能
- 青はキッカーシナジーが多く、墓地からの回収や、キッカー誘発によるアドバンテージを得やすい
《泡の罠》
- よくある青の疑似除去カード、相手クリーチャーの攻撃&ブロックを防ぐことが可能
- タップしているクリーチャーに対して、たったの1マナで使用可能
- 4マナ支払えば任意のクリーチャーをその時点から攻撃&ブロック不可
- キッカー誘発も狙える
黒の除去カード
黒の除去カード一覧
黒のおすすめ除去カード
《血の長の渇き》
- 1マナで軽量クリーチャーを除去可能
4マナでクリーチャーまたはプレインズウォーカーの確定除去にパワーアップ
《命取りの強力》
- 本セットのリミテッドNo1候補の除去カードでは!?
- 5マナのインスタント確定除去で、クリーチャーだけではなくプレインズウォーカーも指定可能
- パーティー参照できるとマナコストを軽減することも可能(3マナ、4マナで普通に使えるでしょう)
《大群への給餌》
- 黒でエンチャントに触ることが可能な珍しいカード
- 2マナと軽い確定除去のため、非常に強力
- 自分のライフを失う効果もあるため、終盤の使用は要注意
《ドラーナの口封じ》
- 3/2クリーチャーを盤面に出しつつ、相手クリーチャーの除去が可能
- 自身含め、パーティー参照が2となれば、約半数のクリーチャーを除去可能
赤の除去カード
赤の除去カード一覧
赤のおすすめ除去カード
《乱動の噴火》
- 2マナ3点火力、3点あれば約7割のクリーチャーを焼き払うことが可能
キッカーコストの支払いで、5点ダメージに火力アップも可能 - プレイヤーにも火力を飛ばせるため、最後の価値手段としても優秀
《轟く叱責》
- 2マナと軽く使いやすい火力呪文
- プレイヤーには火力を飛ばせないが、4点ダメージのためほぼ全てのクリーチャーを焼くことが可能
- インスタントだったら神カードでした
《崖崩れの魔術師》
- デッキのアーキタイプを選ぶものの、スペルやウィザードのクリーチャー呪文を唱えるたびに、1点火力を好きなところに飛ばすことが可能
- 相手のクリーチャーやプレインズウォーカーの除去だけでなく、相手のライフを詰める場合にも使用可能
《轟く火花魔道士》
- 2/2クリーチャーを盤面に出しつつ、パーティー参照分の火力を飛ばせる
- パーティー2体参照であればリミテッドでも条件を満たしやすく、2点火力で使う場面が多いと予想
- 2点あれば、全体の約半数のクリーチャーを除去可能
緑の除去カード
緑の除去カード一覧
緑のおすすめ除去カード
《カルニの待ち伏せ》
- インスタントのため、相手の動きに対応できる使いやすい格闘除去
《狂気の一咬み》
- ソーサリーのため若干使いづらいものの、2マナと軽い緑の除去カード
- 緑の中・大型クリーチャーのパワー分ダメージを与えることが可能
多色の除去カード
多色の除去カードは、《創造の座、オムナス》《古代を継ぐ者、ナヒリ》の2枚です。
どちらも神話レアのため、リミテッドではほとんど見かけないと判断し、考察は対象外とします。
アーティファクトの除去カード
アーティファクトの除去カードは、《秘宝の護符》のみです。
このカードは青赤軸のスペル・ウィザード系のデッキで活躍可能な除去カードと判断しています。
スペルやウィザードのクリーチャー呪文を唱えつつ、クリーチャー除去用のダメージ貯金が可能。
コンバットトリックカードを把握しよう
ゼンディカーの夜明けに収録されているコンバットトリックカードを紹介します。
私が分類した限り、色✕レアリティによる内訳は以下の通りです。
また、マナコスト別の表も作成しましたので、相手のマナ残数の判断基準に活用ください。(キッカーコスト分は含めていません)
白のコンバットトリックカード
白は攻めと守り双方で柔軟に対応可能なカードが揃っています。
- クリーチャー2体を強化(+Xはパーティー参照)
- クリーチャー全体を強化(+1/+1 or +2/+1)
- クリーチャー単体を強化(+2/+2 戦士の場合は+α)
- クリーチャー単体へのプロテクション付与
青のコンバットトリックカード
青は、パワーの減少/タフネスの増加のどちらかの効果しか無いため、相手クリーチャーのパワーよりもタフネスが高いクリーチャーで攻めると安心です。一旦ブロックされるものの、こちらのクリーチャーが返り討ちに合う可能性は低いでしょう。
黒のコンバットトリックカード
黒は、最大でもパワーとタフネス差を2まで修正可能なため、相手クリーチャーとのパワー/タフネス差が3以上あれば安心できます。
2マナで破壊不能が付くことも覚えておくと良いでしょう。
赤のコンバットトリックカード
赤は《異常な怒り》1枚です。+3/+2されることのみ覚えておくと良いでしょう。
緑のコンバットトリックカード
緑は単体強化のみで、最大でも2マナ+3/+3、5マナ+5/+5と覚えておきましょう。
アーキタイプ考察
基本セット2021同様、今回も2色の組み合わせでアーキタイプを考察していきたいと思います。
現状の分析としては、レア・神話レア以外のカードを中心に紹介しています。
3色以上のデッキは非推奨
まずは、「ゼンディカーの夜明け」に収録されている土地カードを見てください。
ざっと見ると分かるかと思いますが、多色環境を推奨しているとはお世辞にも言えません。
- 両面デュアルランドは、表裏のどちらか1色のマナのみを生成
- 両面デュアルランドは、レアリティがレアかつ一部の色の組み合わせは収録なし
- その他の両面カード(裏面が土地)が各色に収録されているが、白なら白、青なら青とその色のマナのみサポート
- 《ベースキャンプ》がアンコモンかつ好きな色マナを生成可能だが、パーティー構成要素のクリーチャー召喚や能力の起動のみに使用可
- 土地のコモンカードは基本土地のみ
両面デュアルランドは、以下表の通り、10パターン中6パターンの色の組み合わせしか収録されていません。構築フォーマットでも、白青・黒赤・黒緑・緑青の組み合わせはマナベースとして不利になるかと思います。
カード名 | 色の組み合わせ | 備考 |
---|---|---|
収録なし | 白青 | 有効色 |
清水の小道/泥水の小道 | 青黒 | 有効色 |
収録なし | 黒赤 | 有効色 |
岩山被りの小道/樹木被りの小道 | 赤緑 | 有効色 |
枝重なる小道/石重なる小道 | 緑白 | 有効色 |
陽光昇りの小道/恐怖昇りの小道 | 白黒 | 対抗色 |
収録なし | 黒緑 | 対抗色 |
収録なし | 緑青 | 対抗色 |
河川滑りの小道/溶岩滑りの小道 | 青赤 | 対抗色 |
針縁の小道/柱縁の小道 | 赤白 | 対抗色 |
実際に色々と思考錯誤してみないと判断できませんが、リミテッドでは両面カードと土地カードの枚数を調整することで、3色(2色+タッチ or 3色ガッツリ)デッキでも安定するかもしれません・・・。
コチラに関しては、実際のリミテッド環境をプレイしながら試してみようと思います。
リミテッドで実際に試した限り、《乱動の再成長》《巨森の波動》《荒地の開墾》の中から1〜2枚採用できれば、緑を軸に3色目をタッチするのは割と安定します。
現状、《創造の座、オムナス》は大当たりカードではありますが、リミテッド視点ではハズレ枠となるでしょう。
パーティー
ゼンディカーの夜明けには、全149枚のクリーチャーカードが収録されていますが、その内93枚(約62.4%)がパーティー構成可能なクリーチャータイプを持っています。
色別に見てみると以下の特徴があります。
- 白は、クレリック&戦士
- 青は、ウィザード&ならず者
- 黒は、クレリック&ならず者
赤は、ウィザード(やや少なめ)&戦士 - 緑は、パーティー構成要素:少
- パーティーを2色で揃えるなら、白と青、黒と赤でそれぞれ不足分が補える。
上陸
上陸カードの収録枚数
ゼンディカーの夜明けには、合計28枚の「上陸」カードが収録されています。
内訳は以下の表の通りで、緑・白・赤に多く、青や黒にはほとんどありません。
キッカー
キッカーカードの収録枚数
ゼンディカーの夜明けには、合計44枚のキッカーカードが収録されています。
内訳は以下の表の通りで、青がダントツに多く、次に緑・黒と続きます。
アーキタイプ一覧
各色の組み合わせのアーキタイプを紹介します。
色 | アーキタイプ | デッキタイプ |
---|---|---|
白青 | パーティーシナジー&飛行ビートダウン | ミッドレンジ |
青黒 | ならず者&ライブラリーアウト | アグロ〜コントロール |
黒赤 | パーティーシナジー | アグロ〜コントロール |
赤緑 | 上陸ビートダウン | アグロ〜ミッドレンジ |
緑白 | 上陸&+1カウンター | ミッドレンジ |
白黒 | クレリック&ライフゲインシナジー | コントロール |
黒緑 | 墓地回収&+1カウンター | ミッドレンジ〜コントロール |
緑青 | キッカー | コントロール |
青赤 | ウィザード&スペル | アグロ〜ミッドレンジ |
赤白 | 戦士&装備品 | アグロ |
友好色
白青は「パーティーシナジー&飛行ビートダウン」
白青は、パーティーの構成数を参照するカードとのシナジーを狙いつつ、飛行クリーチャーによるビートダウンで相手を攻めるアーキタイプと判断しています。
ただし、40枚デッキに4種類のクリーチャータイプを散らして入れると、特定のタイプだけ引いてしまう可能性が高い点に注意が必要です。
主要カード
サポートカード
青黒は「ならず者&ライブラリーアウト」
青黒は、《空飛ぶ思考盗み》など各種ならず者タイプのクリーチャーを軸に、切削やディスカードによる妨害をしながらビートダウンするアーキタイプです。
また、各種切削の能力を活用し、ライブラリーアウトの勝ち筋も狙うことが可能です。《空飛ぶ思考盗み》がいれば、飛行やアンブロ持ちのクリーチャーで継続的に切削できるでしょう。
3マナの《秘宝のゴーレム》を最も強く使えるアーキタイプでもあります。
黒は優秀な除去が多く、青が苦手とする除去不足をカバーできる点も強みです。
《空飛ぶ思考盗み》が序盤に流れてきた場合は本アーキタイプを狙うチャンスと判断しましょう。
主要カード
サポートカード
ならず者のクリーチャーはサイズが小さいため、相手のライフを詰めきれないケースも多いでしょう。そんなときは、《精神削りの刃》がおすすめです。
切削とも相性が良く、最大で+3/+1のサイズアップが可能。飛行持ちやアンブロ持ちのクリーチャーに装備し、一気に相手のライフを詰め切りましょう。
相手の面倒なクリーチャーは、《認識否定》で打ち消しましょう。切削とも相性が良く、2マナ確定カウンターとして使える機会も多いでしょう。
《凪魔道士の威圧》とのシナジーもあり、Xコストを3マナ分軽減することが可能です。トリプルシンボルが辛いですが、中盤〜終盤に相手の面倒なクリーチャーのコントロールを奪い、一気に勝負を決めましょう。
青黒のならず者は、《遺跡ガニ》との相性も抜群です。土地を出すだけで3枚切削と非常に強力な能力を持ち、土地を3枚出すだけで相手墓地が9枚になります。最速4ターンで相手墓地の枚数8枚の条件を達成可能。
タフネスも3と高く、相手の貴重な除去カード(3点以上の火力や確定除去)を打ってもらえるかもしれません。
黒赤は「パーティーシナジー」
黒赤は、白青同様パーティーシナジーによるアドバンテージを獲得しながら戦うアーキタイプです。白青と異なる点としては、強力なリアニメイトスペルや火力・確定除去スペルがある点です。
採用する除去の枚数によっては、除去コントロールのような動きも可能となるでしょう。
《墓入りの妨害》を強く使えるのもメリットとなります。元々は6マナですが、4マナ位で打てるはず。2体のクリーチャー、例えば《ドラーナの口封じ》《轟く火花魔道士》をリアニメイトすれば、パーティー参照も増え、それぞれの効果により小型〜中型のクリーチャーを一掃できるでしょう。
アーティファクトの《石造りの荷役獣》も便利で、不足しているクリーチャータイプを補うことが可能。
主要カード
サポートカード
赤緑は「上陸ビートダウン」
赤緑は、赤の火力呪文で相手のクリーチャーを除去しつつ、「上陸」によって一時的/永続的にサイズアップしたクリーチャーで殴り切るビートダウンです。
《スカイクレイブの鶴嘴》によって更にサイズを大きくしたり、《乱動の再成長》《荒地の開墾》などによって上陸を継続的/複数誘発する動きが強いでしょう。
主要カード
サポートカード
緑白は「上陸&+1カウンター」
緑白は、上陸によって+1カウンターを置けるクリーチャーを主軸に、+1カウンターを置いた際のシナジカードでアドバンテージを獲得し、盤面を有利にして殴り切るタイプです。
《恐れなき雛》などでクロックを上げながら、《玉虫色の角甲虫》でトークンを生成後、《峡谷のトビネズミ》《ナーリッドの群棲》で全体を強化/トランプル付与して相手のライフを詰め切りましょう。
赤緑同様、《スカイクレイブの鶴嘴》《乱動の再成長》《荒地の開墾》と相性が良いでしょう。
主要カード
サポートカード
対抗色
白黒は「クレリック&ライフゲインシナジー」
白黒は、クレリックを軸としたライフゲインシナジーで戦うアーキタイプです。
本アーキタイプの主軸は以下の2枚で、どちらもコモンのため比較的組みやすいところが特徴です。他のアーキタイプでは役に立たないカードのため、ドラフトで流れてきた際は狙ってみると良いでしょう。
- 《略奪する破戒僧》
- 《コーの祝賀者》
《略奪する破戒僧》と《コーの祝賀者》が場にいればコンボが成立し、クリーチャーを場に出すだけで1点ドレインできます。更に《秘宝の薬瓶》もあれば、クリーチャーが死亡した場合の1点ドレインや、自発的な生贄&1ドローも可能となります。
ドラフトでは、ライフゲイン可能なカードが《コーの祝賀者》以外にも多数存するため、《略奪する破戒僧》を優先してピックするとよいでしょう。
また、ライフゲインによってサイズアップする《生命の絆の僧侶》や《群れの末裔》、ライフゲインによってトークンを生成可能な《従者つきの癒し手》が強力です。
白と黒のカラーリング上、除去も強く、リアニメイトも可能なため、粘り強く戦えます。ゆっくりとアドバンテージを獲得しながら、じわじわと相手を攻めていきましょう。
主要カード
サポートカード
サンプルデッキ
黒緑は「墓地回収&+1カウンター」
黒緑は、+1カウンターによってクリーチャーをサイズアップしながら、飛行・威迫・トランプルをもたせたクリーチャーで殴り切るアーキタイプです。
黒&緑の墓地回収によってリソースを回復しながら、継続的に盤面を強化していきましょう。バウンスに弱いため、単体を強化するかどうかは場面によって選択しましょう。
主要カード
サポートカード
緑青は「キッカー」
緑青は、「キッカー」を持つカードによるシナジーでアドバンテージを獲得しながら戦うアーキタイプです。
《ドレイクの休息地》が序盤に流れてきた際は、本アーキタイプを狙うチャンスです。《ドレイクの休息地》+多様なキッカーカードを使って、アドバンテージ差をつけて勝つ戦い方が強力。
キッカーコストが比較的重いため、アドバンテージを得るのが終盤となります。緑と青は除去も薄く、序盤に押し切られる可能性が高いため、《目覚めし激浪》《泡の罠》などで守りを固めましょう。《目覚めし激浪》は、キッカー誘発により5/5の大型クリーチャーとして殴りかかることも可能。0/5壁としても役立つため、青緑を狙う際は積極的にピックしましょう。
主要カード
サポートカード
青赤は「ウィザード&スペル」
青赤は、ウィザードを主軸として各種スペルを使いながら戦うアーキタイプです。青の妨害(バウンスやカウンターなど)とドロー、赤の火力によるダメージと臨機応変に対応可能な点が強みです。
《ウマーラの神秘家》などの飛行クロック+火力や妨害でテンポを取りながら、相手のライフを詰めていきましょう。《崖崩れの魔術師》や《轟く火花魔道士》による火力ダメージも強く、特に《崖崩れの魔術師》が場にいるだけで、相手のタフネス1のクリーチャーを一掃できます。
また、《秘宝の護符》と最も相性が良いアーキタイプと言えるでしょう。各種スペルやウィザードを出しながら蓄積カウンターを貯め、ダメージに転換可能です。
火力を赤に頼っている性質上、緑などの大型クリーチャーが苦手です。中盤以降、中・大型クリーチャーを連打されると、一気に盤面を取られてしまうことも多いです。こちらはバウンス、カウンター、アンタップさせないカードで対処していきましょう。
序盤に《ウマーラの神秘家》が流れてきた場合は、青赤が空いているサインです。
主要カード
サポートカード
サンプルデッキ
赤白は「戦士&装備品」
赤白は、戦士シナジーを軸として、装備品や赤の火力呪文でサポートして戦うアーキタイプと判断しています。赤の火力呪文で厄介なクリーチャーや、ブロッカーを除去しながらテンポを取るアグロ寄り構成となるでしょう。
特に《カルガの戦導者》のロード能力が強く、複数枚揃うと爆発的なクロックを叩き出すことに。
《コーの刃使い》+装備品(サイズアップしたクリーチャー)によるダブルアタック、《海門の旗騎士》による全体強化と、押し切るサポートカードも優秀です。
装備品は、《岸壁安息所の帆凧》や《秘宝の斧》が使いやすそうな印象です。本セットの装備品は場に出ると同時に装備可能で、テンポを遅らせることなく使えるため相性◎
主要クリーチャー
サポート(装備品)
アーキタイプ(番外編)
カニカニ ライブラリーアウト
主役となるカードはタイトルの通り、《遺跡ガニ》です。
かなり特殊な構築となるため、番外編としています。
こちらは、《遺跡ガニ》を複数枚ピックまたは、パックから引き当てることで組むことが可能。
序盤に複数体の《遺跡ガニ》を場に出し、ドローをしながら土地を出し続けるというアーキタイプとなります。
私も一度だけやられたのですが、1ターン目《遺跡ガニ》、2ターン目《遺跡ガニ》+土地セットで6枚切削、3ターン目以降も毎ターン6枚切削・・・と簡単にライブラリーアウトして負けました。。
これもマジックザギャザリングの醍醐味ですね ( ゚∀゚)・∵. グハッ!!
自分で組んだことはありませんが、《遺跡ガニ》はあくまで青黒や青緑の別勝ち筋として1〜2枚採用する味付けもありなのかな・・・と思います。特に緑だと上陸を誘発させやすいので、より相手をライブラリーアウトさせやすいことでしょう。
そして、《遺跡ガニ》は序盤1 or 2ターン目に出せないと非常に弱いため、過信は禁物です。
おすすめのアーキタイプ
*****分析中*****
まとめ
「ゼンディカーの夜明け」のリミテッド環境の分析結果を紹介しました。
みなさんの勝利に少しでも役立てるよう、随時更新予定です。
情報が役に立った/立たなかった、このカードや組み合わせ・アーキタイプが強かったなど、コメント欄やTwitterで感想や情報を提供していただけると助かります。
今後の記事作成にフィードバックしたいと考えています。
記事を更新した際は、Twitterにて随時連絡します。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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