本記事は、マジック:ザ・ギャザリング(MTG)のカード検索サイト「Scryfall」の検索機能を、日本語でわかりやすく体系化した使い方ガイドです。初心者が最短で“欲しいカードに辿り着く”ための基本構文から、上級者が愛用する高度なフィルタ、実際にそのまま使える検索レシピ、検索時間を削る小ワザまで一気に解説します。デッキ構築などの効率を上げたい方に最適です。
検索の基本ルール
- 基本構文:「
属性:値
」をスペースで繋ぐ=AND検索
例:t:instant o:"draw a card" -o:counter
- OR:
or
を使う
例:t:instant or t:sorcery
- NOT(除外):先頭に
-
例:-o:counter
- グループ化:
( )
で塊を作る。
例:(t:instant or t:sorcery) o:draw
- フレーズ一致:
" "
で囲む。
例:o:"exile target"
- 数値比較:
<=
/>=
/=
例:mv<=3 / pow>=4
主要な検索ワード
項目 | 検索ワード | 使用例 |
---|---|---|
名前 | n: | n:”Lightning Bolt”(部分一致もOK) |
タイプ | t: | t:creature |
効果文(Oracle) | o: | o:flying |
色(構築) | c: | c:U / c=WU(ちょうど2色) / c<=UB(青黒“以内”) / c=c(無色) |
色ID(統率者) | id: | id<=esper(白青黒まで)/ id=wubrg(5色ちょうど) |
マナ総量 | mv: | mv<=3 / mv=2 |
レアリティ | r: | r:c(コモン)/ r>=u |
フォーマット | legal: | legal:standard / legal:commander |
禁止/制限 | banned: restricted: | banned:legacy restricted:vintage |
紙/デジタル | game: | game:paper / game:arena / game:mtgo |
セット | set: | set:mh2 |
言語 | lang: | lang:ja |
P/T | pow: tou: | pow>=4 tou=1 |
価格 | usd: eur: tix: | usd>20 |
色フィルタの運用
c:
とid:
は別物:c:
=カードそのものの色。id:
=統率者ルールに基づく色アイデンティティ。
- 包含(≤)で範囲検索:
id<=esper
は白青黒“まで”含むカードを一括で拾える。 - “ちょうどその色”:
id=rg
(赤緑のみ)など、ピンポイント指定も可能。
効果テキストで直接検索(o:の実用例)
- キーワード … o:flying / o:hexproof / o:ward
- 打ち消されない … o:”can’t be countered”
- 対象を取らない … -o:target(呪禁/ワード対策)
- 記号 … o:{T} / o:{X}(タップ/Xコスト)
- 墓地関連 … o:graveyard / o:escape / o:flashback
- 横並び … o:token t:creature
並び替え・表示の最適化
- 並び替え:
order:price
/order:cmc(=mv)
/order:edhrec
- 方向:
dir:asc
/dir:desc
- 重複制御(表示粒度):
unique:cards
(カード単位)/unique:prints
(各印刷)/unique:arts
(アート違い)
例:最安版を探したい →order:price dir:asc unique:cards
目的別レシピ(コピペOK)
モダン合法の1〜2マナ除去
f:modern (o:"destroy target" or o:"exile target") mv<=2
“確定打消し”だけ(青)
(c<=U) t:instant legal:modern o:"counter target spell" -o:"unless"
エスパー(白青黒まで)・インスタント・MV≤3
id<=esper t:instant mv<=3
Eternal Masters 収録で1ユーロ以下
e:ema eur<=1
価格順で昇順+同名カードを“カード単位”に集約
order:price dir:asc unique:cards
FAQ
- Q同名カードの再録を一つにまとめたい/全部見たい
- A
unique:cards ならカード単位に集約、unique:prints なら各印刷を一覧化。
- Q最安版を素早く見つけたい
- A
order:price dir:asc unique:cards。必要なら通貨で価格フィルタ(usd<=5等)も併用。
- QEDHで使える範囲を色で広く拾いたい
- A
id<= を使う(例:id<=bant)。“ちょうど”なら id=bant。
- Q日本語版があるかだけ知りたい
- A
in:ja(表示言語ではなく“印刷の存在”基準)。
まとめ
Scryfallの検索は、属性:値
をつなぐだけで狙いのカードにすぐ届きます。まずはタイプ(t:
)/色・色ID(c:
/id:
)/テキスト(o:
)/フォーマット(f:
/legal:
)/価格(usd
ほか)を基本に、必要に応じて括弧・OR・NOT・フレーズで精度を上げます。仕上げにorder
・dir
・unique
で並びと重複の扱いを整えればOKです。
よく使う条件を自分用テンプレとして保存し、セット・価格・言語だけ差し替えて再利用すると高速です。
結果が多すぎる → セット/レアリティ/価格で段階的に絞る。
結果が出ない → フレーズを外す、または部分一致・正規表現に切り替える。
この基本形を押さえるだけで、検索 → 比較 → 判断までがぐっと短くなります。
検索条件でお困りの際は本記事のコメントまたは、Xのアカウントにてご連絡ください。
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